チリウヒーター ソーラーシステムで60年の実績
 地球環境から身近なことまで熱い思いを語る…2005


2005年
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12月 日常生活上の「損失余命」

 中西準子さんという学者がいる。正義の闘士のような人で流域下水道やダイオキシン法に反対意見を述べたりして、冷や飯を食わされても正論を貫いている人である。この中西氏が蒲生氏らと研究したグラフが面白い。
 私たちの生活は常に体に入り込むいろいろな危険な物質に晒され且つ守られており、逃れることはできない。私たちの日常生活で接するいろいろな化学物質のリスクを「損失余命」という数値で評価したものである。
 タバコの物凄さが際立っているが、ホルムアルデヒドが結構悪者であることも分かる。ラドンは土中から出るもので日本では問題ないといわれていたが、意外に悪い。地下室を作る人は換気に注意したほうが良さそうである。


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11月 大気や水質は未だに悪化?
 先日、以前ブロック会の講師をお願いした、現国連大学副学長の安井至先生の東大退職記念講義を聴講した。その中の一節。
 日本の大気や水の汚染は戦後の工業化と公害の時代であった1960年―70年代をピークにその後急速に改善されたのだが、そんな70年代と比べ大気や水質などの環境が悪化している、と誤解している人たちが最も多いのが、小中学校の児童生徒と教師たちだ、という。教科書は今も工場や排水によって環境は悪化しつつあると教えているらしい。
 しかし汚染という点では80年代に改善が進み、たとえば日本の大気のSO2濃度は低下し安定している。
 本当の問題は、エネルギー問題とCO2問題であって、それにむけたライフスタイルの転換が求められているのです。
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10月 石油大量消費時代は終わった
 灯油の値上がりで焼津の鮮魚業者たちがトレーや発泡スチロールの値上がりで頭を悩ましている、と言う新聞記事があった。(朝日05.09.19)
 魚を発泡スチロール箱にドライアイスと一緒に詰めるのだが、ほかの店で不要になった箱を譲り受けて、客に断って使うのだそうだ。ドライアイスも値上がり。「包装代を別に貰わざるをえなくなる」とか。トレーをやめてバラ売りする店も出てきたとか。
 結構なことではないですか。もともと貴重な石油で作った発泡スチロールの箱やトレイをバンバン使い捨てすることの方がマトモではない。しかももう石油は明らかに先が見え始めてきたのだから、重要なことはライフスタイルを変えていくことである。
 容器リサイクルがうまく回らないから焼却してもいいことにする、との報道もあったが、逆行の一語につきる。
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9月 原油高騰の影響は

 原油の高騰が続いている。原油価格というものはWTIだのDubaiだの先物だのと訳が分からない代物ではあるが、とにかくこうである。
 1バレル2ドル台だったのが1973年の第1次石油危機で12ドルに、78年の第2次石油危機で30ドル台に、その後非OPECの増産で低落したが1990年以降は概ね20ドル近辺で推移してきた。それが2,3年前に30ドルを突破し、その後も勢いが衰えない。その背景には世界的な石油生産上にピークが見えてきた上に、中国などの猛烈な需要増がある。そしてついに8月末にはニューヨークで70ドルを突破。これにはメキシコ湾を襲った台風のような一時的な要因もあるが、この高騰は後に戻らないだろうと言うのがその筋の見方らしい。5-10年前の3倍以上である。
 その影響がこれからどう出るのか分からないが、嵐の前の静かさのようで不気味である。

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8月 最新エアコン事情

 エアコンの除湿は、おなじみの結露を利用しています。暑い室内空気を冷たい「気化器」に触れさせて結露させて捨てるのですが、このとき空気も冷えます。冷えるのは冷房だから良さそうに思えますが、じつは冷房に対する不満は、除湿をしたいのに冷えすぎてしまうことです。
 これは日本の夏の特徴で、本当は温度を下げたいというより除湿をしたいのですが、問題は除湿しようとすると冷えてしまうのです。
 ところが最新のエアコンでは、一旦冷やして除湿した後、噴出す前に加熱することで、この問題が改善されているものがあります。この加熱には電熱ヒーターを使わず、室外機で吐き出す排熱の一部を室内機の噴出し口で発生させるところがミソです。
 わが社の事務所の私の小部屋は冷房が利き過ぎる一方、止めると蒸し暑くなるので15分ごとに温度調節をしなおしている始末。ぜひ新型に取り替えようと思っています。

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7月 電気の元をたどれば・・・
 日本の電気はその62%が火力発電所で作られます。あとの9%を水力発電、29%を原子力発電がつくります。火力発電所の燃料の半分は天然ガス、44%が石炭、石油は6%程度に過ぎません。
 燃料を燃やすとCO2が発生しますが、天然ガスなら100の発生で済むところを、石油だと133、石炭だと173も発生します。火力発電所では電気を作るために、その2.73倍の燃料エネルギーが必要です。
 これらを全部まとめて計算すると、電気は都市ガス(天然ガス)の2.25倍のCO2と、さらにプルトニウムや放射性廃棄物の発生を伴うことが分かります。
 魚を焼くにはガス調理器のほうが早くおいしく焼け、しかもCO2発生は半分以下でプルトニウムも放射性廃棄物を残さないのです。
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5月 リフォームで劇的変化
 この春も何回かマイホーム学院の講師として招いていただき、直接受講者の方々と触れ合う機会を持てたが、とても参考になることが多い。そのひとつは改装(リフォーム)を考える人たちが意外に多いことである。
 こうした方々には建替え新築をすすめていたのだが、思い返すと、ハイブリッドソーラー協会がまだ発足しないころ、地元で何棟もハイブリッドソーラーハウスへの改装をやった。
 改装では、今現在の家がすっかり住み心地を変え、その著しい変わりように本当に大喜びをしていただける。そしてそれらがその後の営業活動に力強いバックアップとして働く。
 特に難しい一棟目のハイブリッドソーラーハウス受注にはぜひ考えてみたい手法である。改装した方や身内の方が家を新築する際は、きっとその建築屋さんに相談があることだろう。
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4月 踏切事故から学ぶ
 東武電車の踏切が誤って開かれ通行人が死傷した。僕の通勤路にも踏切がある。あまりに早くから遮断機が下りてなかなか開かないので、ときどき自己責任で突破することにしている。こういう場合は電車が来ないことを確かめて渡るので安全である。
 ところが、踏切が開いて進んだとき、ふと自分では全く電車の確認を全くしていないことに気がつき、これで機械が故障していたらと思うとぞっとする。先般の踏切事故は全くそのような状況で起きた。
 踏切の話は別として、常日頃、時として、知らず知らずに他人頼みになって、自分で判断することを怠っていることの危険性を思い起こさせられた事故であった。
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3月 猛毒?ダイオキシン
 ウクライナ大統領選挙で、ユシチェンコ候補の体調不良を調べたらダイオキシン濃度が通常の千倍以上だったとか。顔がゴジラみたいになってしまい、マスコミは「猛毒ダイオキシンを盛られた」、「これはプロの仕業だ」、と声高に叫んでいた。
 普通の人は体重1kg当り0.00001mg以下のダイオキシンを体に持っている。これが0.0002mg以上になると「一過性のにきびの親玉」がでるそうで、症状はぴったり。千倍の0.01mg以上だとタバコを一日1本吸う人と同程度の発ガンの危険性が20年以上後にあるとか。本人はぴんぴんしているし、これで「プロが猛毒を盛った」では最低の殺し屋である。
 なお、日本のダイオキシン騒ぎだが、その後の調査で焼却炉周辺と一般地域とで、居住者体内の血中濃度も、大気中濃度も差がないことが確認された。
 結局儲けたのは焼却炉メーカーと天下り先を確保した厚生省、大損したのは超高価な焼却炉をつくらされる市町村とその負担を背負う納税者である。
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2月 世界各地の食事マナー
 先日イタリア料理のレストランでスパゲッティの皿を持ち上げて、フォークでずるずると音を立てて掻き込んでいた人がいた。これはひどい例だが、高級中華料理店で娘さんが左手で皿を持ち上げて食べているのも見かける。せっかく日本も豊かになって、時にはきれいなレストランで食事を楽しめるようになったのだから、格好良くしたいものである。
 西洋の料理では取っ手のついたスープ容器以外は、一切食器を持ち上げるのは反則。中華料理では、ご飯茶碗は持ち上げるが、それ以外は一切反則。韓国料理ではご飯茶碗も反則で、茶碗を持って食べると路上生活者の類と見られる。日本料理で、あらゆる食器は持ち上げて食べるを良しとするのと混同しないようにして、格好良く決めよう。
 なお音を立てて飲み食いするのは、日本の麺類以外は世界中全部反則である。
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1月 リサイクルはエコという誤解
 ここ10年以上、私の家では、家から生ごみを出していない。すべて堆肥にして畑に戻している。お茶もコーヒーも炊事もすべて井戸水を使い、ペットボトル飲料は使っていない。にもかかわらず、毎週一人前に家庭ごみを収集に出している。
 ゴミ袋の中身はほとんどが包装類である。特にうちのおかみさんは料理研究家として贈答品が多いので、お歳暮時期ともなれば酷いことになる。巨大な包装紙を良く見たら、リサイクルマークがついて「紙」と誇らしげに表記してあったが、紙のリサイクルは新しい紙を作るのに負けない環境汚染をするので、リサイクルなど少しもいいことではない。
 こんなのが環境にいいという顔をするのが昨今のエコロジーとは情けない。ほんとうは包装を減らすべきなのである。
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