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チリウヒーター

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BOSSのひとりごとblog

 ここでは、チリウヒーターの社長である岡本 が、独自の視点で、環境のこと、エコのことはもちろん、身の回りの出来事やニュースを、たまには過激に、綴っています。(※あくまでも個人の感想です※)

21/9/21更新 コロナウィルスCOVID19 感染各国比較 人口百万人当り

2021年

9/8 中等症ってどんな程度?

 コロナの中等症患者は自宅待機、とバカなことを言った政府があります。一般には中等症は息苦しい程度、重症だと入院が必要、というイメージですが、日本の基準では中等症1と中等症2があり、米国の分類で2は重症に入ります。健康人の血中酸素飽和度SpO2は96%以上に対し中等症1では93%未満、2だと93%以下で死ぬほど苦しい。普通の人々に正しいイメージを持ってもらおうと、米国ジョージタウン大学助教の安川康介先生がイメージ図をSNSに載せています。「中等症」なるものの恐ろしさを正しく理解する必要があります。絵の中の文字が少し読みにくいですが、こうです。軽症=酸素は要らない。 中等症=人工呼吸器は要らない。肺炎が広がっている。多くの人にとって人生で一番苦しい。重症=助からないかもしれない。これは米国の基準では「重篤Critical」に相当します。人工呼吸器とは口から気管に管を差し込み酸素を送り込むもので、肺炎により肺の機能がひどく低下し血中酸素が不足するのを補います。もっと肺がやられるとECMOで血液を体外に取出し酸素を喰わせて戻す、まさに生死の瀬戸際です。身近に死亡された方がいますが、ひどく苦しがっておられたと聞きました。ワクチン接種が進んでいますが、重症化はしないまでも、デルタ株は感染し体内で増殖することが分かってきたので、マスクは外せず、元通りの生活が戻ることには簡単にはならないようです。 病床数を世界比較すると、日本は人口当たりのベッド数は先進諸国中最多のベッド大国です。しかしその病床当たりの医師、看護師の数は最低。コロナのような手数のかかる感染症となると直ちにパンクします。更に不測の感染症に金をかけられないと民営化と称して予算削減したため病床は中小民営病院に分散。イギリスではNHS(国民保健サービス)なる独特の制度で国中の大型病院を運営し、独自の診療報酬制度によってかかりつけ医と大病院を機能的に使い分けており、コロナのような緊急事態ではNHSが統率的に活動します。NHSには医療費は原則無料と安価で大組織ゆえに問題も多く決して夢の国ではないけど改革を繰り返し育て上げて行く点は、コロナの医療崩壊の反省点が見つかるかも知れません。

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8/1 ベッド大国で医療崩壊、なぜ?

 高齢患者を救急車で搬送したが車中で24時間待機、血中酸素飽和度は即入院レベルなのに受け入れ先なしと老人施設に返送。別の70代の母は脱水状態で痛くてうめき、40代息子は喘息とコロナで動けず、その妻は妊娠中でうつれば死の危険が高いがそれでも自宅待機。別の家、80代と60代の母娘家庭で母は排泄物のついた寝具に横たわるが感染した娘は動けない(中日新聞)。人口百万当り一日当りの新規感染者数は、一月頃英国は800人、フランスもスペインも300人越え、日本は5月に増えたものの50人程度と一桁少ない。欧州諸国の医療崩壊は想像を超える惨状だったでしょうが、一桁少ない日本が上記のあり様? 病床数を世界比較すると、日本は人口当たりのベッド数は先進諸国中最多のベッド大国です。しかしその病床当たりの医師、看護師の数は最低。コロナのような手数のかかる感染症となると直ちにパンクします。更に不測の感染症に金をかけられないと民営化と称して予算削減したため病床は中小民営病院に分散。イギリスではNHS(国民保健サービス)なる独特の制度で国中の大型病院を運営し、独自の診療報酬制度によってかかりつけ医と大病院を機能的に使い分けており、コロナのような緊急事態ではNHSが統率的に活動します。NHSには医療費は原則無料と安価で大組織ゆえに問題も多く決して夢の国ではないけど改革を繰り返し育て上げて行く点は、コロナの医療崩壊の反省点が見つかるかも知れません。

病床数は多いけど医師・看護師数は最低
感染は一桁少ないが医療崩壊   中日新聞

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6/1 魔法瓶のはなし

 1892年に英国の科学者がガラス製の外瓶の中に、外周に銀メッキをしたガラス製内瓶を収めた二重瓶で、内外瓶の隙間を真空にすると中身が冷めないことを発明しました。1904年にはあるドイツ人がこれを家庭用に製品化して世界に拡がりました。昔、学校で熱が伝わる方法には伝導、対流、輻射の3つの手段がある、と教わりましたが、魔法瓶では、内瓶と外瓶は口元以外では繋がっていないので熱伝導ができません。内外瓶の隙間は真空なので空気の対流ができません。内瓶外周は鏡なので輻射熱を出せません。こうして、見事に3つの熱伝達を止めるので、暑いコーヒーや氷水を一日中携帯できるのです。明治末期の1910年頃にはドイツから輸入されていましたが、1912年に電球会社に勤務していた人が電球製造技術を生かした国産化に成功、ガラス工業が盛んだった大阪で続々と魔法瓶製造会社が現れて普及が進んだようです。当初内瓶・外瓶はガラス職人が真っ赤に溶けたガラスを口で吹いて風船のように膨らます「手吹き」で製造していましたが、戦後、現在の生産が「象印」等により自動化され一挙に国内に広がりました。重いのと、落とすと割れるのが泣きどころでしたが、1978年には丈夫で軽量なステンレス製が開発され更に手軽に使えるようになっていて、今やどこの家庭でも愛用されています。「驚くべき発明なる寒暖壜」とある当時のTHERMOS社の広告。もう一つは、魔法瓶組立をする女性で日本の戦後復興を紹介するナショナルジオグラフィック誌の写真です。
  
全国魔法瓶工業組合ウェブサイトより

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5/1 風通しには入口と出口が必要

 快適な季節は意外に短いもの。そんな貴重な時期には心地よい開け放った暮らしをしたいものです。開け放つとは、風により屋内空気を外気に入れ替えることで、これを「通気」と言います。似たようで異なるのが「換気」です。こちらは暖冷房で家を締め切っていても家の空気を健康に保つため1時間に家全体の空気の半分を入れ替えするものですが、「通気」は家の中に風を通過させるものです。掃出し窓を開けた場合、家内外の温度差により外気が寒ければ開口部分の下辺から外気が流入、上部分から暖気が外へ流出、こうして内外気が入れ替わります。ただこれは通気ではありません。大気は最低毎秒0.5~1mほどの風が常にあり、この風に乗せて家の中の空気を入れ替えるのが「通気」でこれには風の入口と出口が必要です。温かい時期の、やや南からくる気流を利用するには、南窓から入った風が抜けて行く出口と、入口出口を結ぶ風の通路を確保してやる必要があります。今の家で風がどう通り抜けて行くかを簡単な絵にかいてみると良いでしょう。この時、特に夏に、1階の窓から入った空気が、家の中の暑い空気に乗って2階へ上がり窓から抜けて行く、と言うのはダメなことは実験で確認済です。空気の通路は同じ階同士で確保します。空気の出口入口は常に必要です。同時吸排気型でない台所換気扇を動かすときは近くの窓を少し開けましょう。24時間換気装置装備の家では決して給気口を閉じないようにしましょう。

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4/28 日本ではワクチンの国産は無理?

 経済に大打撃を与えているコロナ禍、収束の決め手はワクチンです。ジョンズホプキンス大学が国別に人口の何%にワクチン2回接種がされたかを公表しており、1位ジブラルタル95%、2位イスラエル57%、その他米国27%(1回以上は44%)、猛流行から立ち直った英国19%(51%)、モロッコ12%等があり62位が日本0.7%(1.7%)です(4/28)。欧米の人口百万人当りの新規感染は日本の数倍~十数倍(4/25)なので、供給が遅いとEUがアストラゼネカを訴えるようなワクチン争奪戦の最中ですから日本に潤沢に入荷しなくて当然かもしれません。ならば日本は自分でワクチンを作る力はないのでしょうか。ワクチンは開発・製造共に巨大なリスクと投資が必要で商売としては成り立ちにくい。そこでこれを国の安全保障ととらえて膨大な支援をした国の産物がファイザーなど先行各社のワクチンです。日本政府は初めからあきらめて外国頼み、事故不問など条件付きで契約しました。それでも20年度補正予算で2700憶円の国産ワクチン補助金が織り込まれましたが、米国がワクチン開発を急がせた予算は1兆円規模、急がせるだけにです。例の一律10万円の給付金の予算が13兆円だったことを考えると政府は余程日本の研究者をバカにしているようです。安全保障は軍事だけではなく、新規ウィルスの暴発も国を根底から揺さぶるもので、そのための基礎研究を国が支援することは重要です。逆に早期開発ができれば戦略物資にすらなります。最先行のアンジェス+大阪大学は既に第二段階臨床試験に進んでおり国を挙げて支援したいものです。

https://coronavirus.jhu.edu/
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4/1 ハトを襲うナマズ

 南フランスの川の砂州で水飲みに来た鳩の群れに突然水中から大きな魚が飛び出して襲い掛かり鳩をくわえて川に消える様子が目撃されました。問題のヨーロッパ大鯰(オオナマズ)、成長すると3m、270kgにもなる代物で元々東欧では食用にされていました。それを1974年にある釣り人が稚魚数千匹を持ち込みスペインの川に放流したのが西欧に広がってしまいました。これがサケやニシン科のアリスシャッドなど海から川へ産卵にくる魚を滅ぼしてしまう危険が懸念されています。これら海と川を往復する魚はただでさえダム建設や水質汚染、乱獲の影響で苦しんでおりこれら重要な回遊魚を絶滅させかねないのです。ダムではアユやサケなど産卵に遡上する魚の為の魚道やトンネルが設けられていますが、ガロンヌ川ではその水路で遡上するサケを待ち伏せ捕食するなど、狩りの技は恐ろしい。世界の魚類の半分は淡水で暮らしていますがこうした淡水生態系がダムや汚染や乱獲で絶滅の脅威にさらされ、なかでも外来種の導入が最も重大な原因だということです。日本でも釣り人が持ち込んだバスが湖や池に繁殖し問題になっているのと同じです。更に気候変動の影響がこれに拍車をかけています。大鯰の産卵には水温20℃以上が必要なのに、寒冷なベルギーやオランダの川の水温が上がり大鯰の大繁殖が見られるようです。全淡水種数は1970年から42年間で83%減少とのこと、要注意です。

鳩を狙うヨーロッパオオナマズ  ナショナルジオグラフィック より 一覧へ戻る

3/18 エスキモーになったアフリカ人

 テテ-マイケル ポマシーは西アフリカのトーゴで生まれ育った普通の少年でした。ある日、いつものように実を採ろうとヤシの木てっぺんに登りました。その時突然蛇が現れました。彼は驚いて木から墜落して、ひどくケガしてしまいました。テテ-マイケルの父は怪我を治すため彼を蛇神教団に連れて行きました。トーゴの田舎では父親の言うことには逆らえません。蛇神教は彼に教団の僧侶になるように勧めましたが、彼はそんな人生は嫌だと断って帰りました。怪我が治った後、ある日、彼は宣教師の図書室で本を物色していて「グリーンランドのエスキモー」という本を見つけました。読んでみるとそこは余りに寒いので蛇がいないことが分かりました。おー、蛇がいない!天国じゃないか。彼はすっかりエスキモーに取りつかれてしまったのです。みんなは「おまえ、頭がおかしくなったんだろ」と言いましたが、彼はとうとうトーゴを抜け出してグリーンランドへ向かいました。16歳の時のことです。船賃などある筈もなく、働きながら8年かけてついに目指す国、グリーンランドに到着しました。
 グリーンランドのエスキモー達にとって、彼は初めて見る「黒い人間」でした。テテを見るとみんな会話を止めてしまい、恐怖のあまり泣き出す子供たちもでる始末。でも族長たちは歓迎してホストになってくれ良い友達になりました。そこはアフリカとは全く別世界で、彼は彼等の言葉も、暮らしの何もかもをも学ばなくてはなりませんでした。エスキモーたちは伝統を守って暮らしていることが分かってきました。皆はアザラシの肉や白イルカの皮を食べていましたが彼は始めのうち喉を通りませんでした。だが次第に彼らの暮らしに慣れ、犬ぞりも操れるようになり、暮らしの底に流れる自由さが分かってくると共に、とても幸せを感じるようになりました。エスキモー達は彼をもっと北方へも連れて行ってくれたのですが、そこは本当に美しい景色でした。そして次第に彼はこのまま死ぬまでグリーンランドにいたいと思うようになりました。でもある時、彼はふと考えました。故郷の人々は極夜を見たこともなく、あのオーロラのウソのような美しさも知らない。永い間、植民地として支配され、平和で静かな暮らしを突然奴隷として狩られ、そんな風に苦しめられて来たアフリカ人のために、この素晴らしい暮らしのことを伝えようと決心し、故国に帰る決心をし、5年かけて本を書きました。和訳もあります。でも心の奥底では故郷になってしまったグリーンランドで命を終えたい気持ちは強いと言います。そのうちきっと帰るのでしょう。
(BBCワールド放送 歴史の目撃者シリーズより)
 
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3/1 寒いのは室温だけの問題ではない

 寒い時期には室温が気になります。ところが人が寒暖を感じるのは室温だけではなく、湿度や空気の流れなど住まいのいろいろな要素の影響を受けますし、もちろん着衣の厚い薄いも強い影響があります。常識的な着衣で室内に居るとき、人間は「作用温度」を体感します。作用温度は「室温と平均輻射温度MRTを足して2で割った値」、すなわち室温とMRTの平均値で、人間は「室温」と同時に同じ強さで「MRT」をも感じているということです。ではMRTとは何か?簡単な実験をして下さい。頬から2㎝離して手のひらを広げてみるとあなたは頬に温かさを感じます。冷蔵庫から牛乳パックか何か出して同じようにすると頬が冷えた感じがします。このように人は触っていなくても壁や窓や天井や床や家具や、周囲のあらゆるものの温度を輻射により感じています。こうした目に入る周辺すべてのものの温度の平均値が平均輻射温度MRTです。室温は同じでも壁や窓や床など周りの温度が低いと寒く感じます。逆に周りの壁などの温度が暖かければ、室温は低めで吸う息に涼しさを感じる程でも心地よい温感になります。ではどうしたら周りの温度MRTを下げずに済むか。1つは2重ガラス窓や断熱の良い壁や床で外の寒さが室内に伝わりにくくすること。2つめは暖房を切って壁や床を冷やしてしまわないことです。太陽熱を使った全室24時間暖房などの蓄熱床暖房の快適さの秘密はここにあります。居住快適性についての昔からの研究は下記を。
https://www.chiryuheater.jp/useful_info/sumigokochi05-03.html

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2/26 ワクチンは変異株に効くのか

 世界を大混乱に落とし込んでいる新型コロナ(COVID19)騒ぎですが、アメリカやイギリスでワクチン接種が始まりいよいよこれで普通の時代に戻れるかと期待が高まります。しかしことはそう簡単ではないようです。1月終わりごろヨーロッパ連合EUと英国製薬大手アストラゼネカ社は激しい争いをしました。それは日本の数十倍の感染が進行するEUにしてみれば当初約束通りにワクチンが供給されないことによる必死の争いでした。日本では国内生産をするようですがそれにしても皆に行き渡るにはかなりの期間がかかりそうです。供給が進んだとしても次は金持ちの先進国だけが独占して良いのかという問題があります。一方、医学的にはウイルスの変異の問題があります。当初からこのウィルスは変異力が強いと言われていた通り12月には英国でより感染力が強いB.1.1.7、南アフリカで501Y.V2が、1月にはブラジルでP1が出現しワクチンの効果が心配されました。ワクチンはウィルスが人に取りつくための突起部の蛋白質を攻撃標識としていますが、幸い今のワクチンで対応可能とのこと。これはウィルスと人間の免疫系との戦いで、敵は次々に変異して網をくぐるような新手を繰り出してきます。そこでウィルスの進化を遅らせ変異を減らす為には従来通りマスクをし、手を洗い、密着を避け、出来るだけ早期にワクチン接種をすることが必要と専門家は言います。じゃあ今までと変わらないじゃないか?そう、当分ダメのようですね。
(アストラ社のは南ア変異に効果が悪いという話が出てきました21.02.07)

一日最大5千人にワクチン接種する英国グラスゴーの病院 BBCより
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1/25 新型コロナ、1週間で感染力なし? 

 身内が新型コロナに罹ったため隣近所からあたかも病原菌のように見られ、止む無く集合住宅を引っ越す羽目になった、という話は珍しくないようです。患者や濃厚接触者はどれ程、いつまで危険なのでしょうか。昨年5月に台湾の研究チームが100人(内9人無症状)の感染者とその濃厚接触者たち2,761人を丁寧に追跡調査し論文を出しました。濃厚接触者のうち感染したのは22人でしたが、22人はすべて元の感染者の発症から5日目以前に接触していました。発症よりも前、感染に気付かないうちに接触した人も感染、医療関係者よりも家族親族内の感染率が高かった。発症前の接触だけで感染した例もありました。無症状者から感染した人はいませんでした。結局、発症から一週間もすると感染力がなくなるようです。身近に高熱で入院が二人、軽い風邪熱一日程度のほぼ無症状が一人いましたが、いずれも退院時にPCR検査はされません。風邪熱氏は保健所放免直後に自主検査したらウィルスがいましたがその後消えました。多分居ても感染力は無かったのでしょう。メディアは感染数で煽って脅すのも必要でしょうが、周囲から「不潔」扱いされ白い目で見られる罹患者を思うと治癒後のことも正しく報ずるべきです。これは台湾の研究チームの論文ですが、コロナ初期の頃、発熱が3日続かないとPCR検査はしてもらえず、検査結果が出るのにまた3日。これで発症後一週間経過し感染力は消滅。それから2週間の無意味な閉じ込めをやっていたとは。

重症患者と戦う医療従事者(BBCニュースより)
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1/1 「ためしてガッテン」の誤解

 NHKの「ためしてガッテン」で家の中に虫が一杯入る例をあげ、サッシの角辺りからクモなどが次々に吸い込まれる映像と共に「家が虫を吸い込む」という紹介をしていました。原因は換気扇による吸引で、対応としては計画換気用の吸気口を開くと良いとのこと。この家では換気のためレンジフードファンを常時運転しているとのこと。私は「こりゃあ大間違いだ」と驚きました。昔と今のサッシの違い、24時間換気システムとレンジフードファンの違いを混同して報道されたのです。昔のアルミサッシは確かに隙間だらけでしたが、近年使われるアルミ樹脂複合二重ガラスサッシには虫が吸い込まれるような隙間はありません。24時間換気が義務付けられたのは2003年のことで、それ以前の住宅にはトイレと浴室とレンジファンだけで給気口などありません。義務付け後の住宅も確かな吸引力を持つセントラル型換気は少なく、多くは吸引力が低い各室パイプファンのため虫まで吸い込む力はありません。もっとも給気口を閉めている家が多いのは空気質維持の点から良くありません。この放送の最大の欠陥は、24時間換気とレンジフードファンを混同していることです。換気ファンは家全体で毎時140㎥の排気、レンジファンは毎時550㎥と4倍近く強力です。換気用給気口は強風時に吹込みがないよう毎時28㎥以上の流入を抑制しますので、とうていレンジファンの排気をカバーできません。そこで同時給排気レンジファンが必要になります。さもなくば料理の時は台所近くの窓を少し開けるのが正解です。
同時給排気型レンジフードファン
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2020年

12/1 コロナの飛沫

 コロナ対策の一環として理化学研究所が世界最高速のスーパーコンピューター「富岳」を使って飛沫の飛び方を計算しました。食事中のようにテーブルに4人座ってマスクなしで会話している場面です。向かい合っている人よりも隣にいる人のほうが飛沫を5倍多く浴び、斜め前の人は1/4しか浴びない、とかいろいろある中で、室内湿度との関係が発表されています。それによると、1.8m離れて向かい合ったとき、湿度30%の時は飛沫の水分が蒸発して微小化するため、湿度60%時に比べ2倍以上の飛沫を浴びるとされ、研究者は「部屋の湿度は70%にするのが良く、換気もしっかりすべし」と。でもこれは間違いです。先ず、冬に換気をすればするほど、乾燥した外気が室内に流入し部屋は猛乾燥します。例えば7℃湿度65%の外気が部屋に入り、20℃に暖房されると湿度は27%程になります。いくら加湿しても換気をすれば湿度はどんどん逃げてゆきます。それならと換気は止めて加湿したらどうでしょう。冬に換気を止めて湿度を上げると大喜びするのはダニです。私の孫は2歳の時、換気の悪いマンションで暮らしていて、もう少しで小児喘息になるところでしたが、原因はダニでした。家の中で飛沫を飛ばすのは家族ですからコロナがあればとっくに貰っています。WHOが推奨する湿度は30%以上。パリの美女もお肌パサパサにはなっていません。所定の換気量を確保して24時間換気をするのが冬の健康生活の要です。

nikkei.com より
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11/9 日本のロナ感染は著しく少ない!

 日本のコロナウィルス感染者が10万人、死者は千7百少々、米国は感染8百50万、死者百2十万人等の報道が良く見られますが、人口が全く違うので各国の感染の酷さが比較できません。人口が日本の5倍の国なら、感染者数が5倍だとしても同程度と考えられるので。東京など人出は少なく経済的危機におちいる人や会社も多いけれど、日本の感染は他の国と比べてひどい状態なのか、それとも大したことないのでしょうか?見つけたのが中日新聞掲載の11月1日のグラフで、同紙は毎週更新掲載しています。各国人口百万人当り、週平均で一日何人が感染したかのを計算したものです。元になったWHOのデータから計算すると、11月1日迄の一週間に、フランスでは人口百万人当り毎日604人が感染という計算です。急増中、の欧州では、英国は一日332人、ベルギーは一日1,221人です。人口百万人の都市で毎日千二百人づつ感染者が出る状況を想像するとゾッとします。あのデタラメな米国は人口が広大に広がっているせいか割に少なく一日237人(翌週には295人)。さて日本はと言えば何と一日5.2人、韓国は2.2人、欧米に比べ驚異的に感染が少ないのです。コロナの重症化率は人種によって差が大きいと言われていますが、感染率も違うのでしょうか?もう少し活動をしても良いのでは、と思わなくもありません。しかし後遺症が長く尾を引きそのせいで失職する人もいるとか。何とか抑え続けるしかないのかな。

WHO, 中日新聞より (クリックすると拡大します)
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11/1 なぜ日本では新型コロナの死者が少ないのか

 COVID19(新型コロナ)による死者数は米国184,700人、日本1,300人 (9/2)とありますが、元々の人口が違うので比較できません。人口百万人当りの死者数を札幌医科大学がまとめているので見てみましょう。9月2日時点で日本の死亡数は人口百万当たり10.3人です。これに対し英国611人、スペイン607人、イタリー587人、フランス457人。これらの国は今はもうあまり死者を出しませんが、感染防止より経済だ、とやったブラジル、米国はどんどん急進中でそれぞれ285人、387人でどんどん増加中です。米国は一時大惨事に突入したニューヨークがクオモ州知事のリードが功を奏し今は殆ど死者を出しませんが、全米で見ればひどい状態です。トランプ氏はマラリアの薬が効くと言ったりでたらめですがそれでも国民の半分近くに支持されるのですから欧州人がアメリカを発展途上国というのも理解できます。それにしても英国スペインなど日本の600倍の死者を出したのですから社会的打撃は日本の比ではなかったのです。今、世界の謎は、なぜ日本の死者がこれほど少ないかという点です。日本だけでなくアジアの国々がどこも欧米に比べ桁違いに少ないのです。欧州が中国からの入国を拒否した2月に日本は春節の買い物客欲しさに国境を開き続け、高齢者率は世界一高く、首都圏の交通の過密は有名で、PCR検査はさっぱり、欧州のように厳しい規制もなし。これで少ないのは世界が理解に苦しむのです。これから世界中がその「なぜ?」を求めて研究をすることになります。

人口百万当たりの国別死者数推移 (札幌医科大学)
目盛りは水平太線ごとに10倍になります
(クリックすると拡大します)
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10/23 Low-eガラスの冷涼効果

  昨今、よほど建築費を節約しない限り、窓ガラスは複層(2重ガラス)のLow-eガラスです。一般的には複層Low-eガラスは冬に効果がある窓と思われますが、実は温暖な地域(5地域以南)では夏の暑さを防ぐのに効果的なのです。家の北側には日は当たらない、と思われるかもしれませんが、では家の北側は暗黒闇夜の如しか、と言えばそんなことはありません。太陽の光は大空で散らばって四方八方から照るので十分な明るさがあります。直射日光は当たらなくても四方八方から太陽の光と熱は家の窓から入り、それによって家の中は暑くなります。ところが温暖地で使われる遮熱型Low-eガラスは太陽の熱の入射を60%遮断してしまうため防熱に多大の効果があります。加えて、照り返しに効果的です。照り返しとは太陽で焼かれて熱くなった地面や隣家が放出する熱、遠赤外線です。マンションのベランダのコンクリートが焼けて夜になっても掃出し窓辺りが暑いのはよくあることですが、こうした照り返し熱はLow-eガラスではきいれいに解消です。こうして同じ複層ガラスでもLow-eガラスかそうでないかで夏の冷房エネルギーをほぼ半減することができます。家の東西に大きい窓を設けてしまった人は午前、午後に直射日光が家を暑くします。いわゆる西日ですが、遮熱型Low-eガラス窓でも40%は入射してしまいます。効果的なのは、窓の外側を外付けシャッターやヘチマのすだれなどで遮蔽し入射を15%辺りまで減らすことです。

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10/1 ワクチンは高齢者には効かない?

  世界中がもう新型コロナウィルスにうんざり、100を超えるチームがワクチン開発にしのぎを削っています。そもそも人は2段構えの免疫システムを持っており、1段目の自然免疫は日常的に外敵から人を守っていますが、コロナのように手に負えない敵がくると第2段獲得免疫が起動。B細胞、T細胞のリンパが働きます。B細胞は抗体を投げて攻撃、T細胞は自ら肉弾攻撃で強い殺傷力を発揮します。今回のコロナ禍の中、世界で研究した結果、抗体ができずに回復した例が多いことが見えてきました。どうもT細胞が昔経験した類似のウィルスを覚えていてこれで敵を退治したのではないかと言う見方が出てきてT細胞が脚光を浴び始めており、アジアの死亡率が欧米の百分の一と極端に少ないのもこの辺りに原因があるのでは、と今後の調査研究に期待されています。さて、胸骨の上方、心臓の上あたりに胸腺というのがあり、これが問題のT細胞の拠点になっています。誕生後成長し思春期頃には30~40gになりその後徐々に縮小、高齢になると脂肪が満ちてその分T細胞が減り免疫力が低下します。更に高齢化とともに免疫システム全体が長年潜伏感染共存していたウィルス(CMV)との戦いに忙殺されていて、ワクチンの刺激で免疫を強化することができないとも言われます。そもそも生物の生存の目的は子孫を残すこと、繁殖が終われば無用のものなので、筆者のような高齢者がワクチンに助けてほしいと思っても無理な相談かもしれません。

wellbeinglink.com より(クリックすると拡大します)
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9/18 太陽光発電のその後

 太陽光発電のブームに勢いがありません。本当に「お得」だったのでしょうか。5年前に家庭用4kW型を160万円で設置したとします。年間に5000kWhを発電したとして発電量の40%2,000kWhを自家消費すると、電気料は年に54,000円安くて済み、残りの60%3,000kWhは割増の33円で10年間売ることができます。売電額は年間9,900円、両方合わせて年に153,000円、10年間で1,530,000円の稼ぎなのでまだ少し元が引けません。ところが困ったことに11年目からは買取価格は7円、なんと普通に払っている電気料の1/4近い値段でしか買ってくれません。悔しいから自分で使おうと思っても家庭では昼間あまり電気を使わないので売るしかありません。自然エネルギー利用の推進は良い事なのですが、「太陽で電気を作り家庭で使いきれずに余った電力を売ることができる」と国とメーカーとマスメディアがぐるになって煽り立てた事に嘘はなかったでしょうか。欧州の人に日本では家庭用太陽光がブームだ、と言ったら、えー?あの電気は家庭用ではないじゃないか、と言われました。太陽光発電は、工場やオフィスが昼間電力を多消費するのを助けるもの、と正しく説明すべきものだったのです。なお、それなら電気を貯めておいて自分で使おうと高額な蓄電池を買うのもよく計算してからにすべきですし、寿命が来て解体撤去する費用は自己負担であることも考えておくべきです。

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9/1 コロナと戦う人々

 コロナウィルスによる死者は人口1千万人当り日本では80人以下です。その少なさは世界の謎とまで言われる程で、英国6500人、イタリー5800人、フランス4580人など2桁違い、アメリカやブラジルはこれらを追い越しそうな勢いで増加中です。医療従事者たちが文字通り自らの命を懸けて長時間の苦しい勤務をこなしながら、次々に死んでゆく患者たちに涙する姿をBBC放送が報じていました。ニューヨーク郊外では火葬が間に合わずあふれ出した死体を仕方なくコンテナーに貯め置く葬儀屋も。そんな中ロックダウンで家に閉じ込められたスペインやイタリアの市民たちが毎夜8時になると皆が窓を開けて一斉に拍手したり、楽器を奏したりすることで医療従事者への感謝を表していました。下は米国ボルティモアの病院で働く看護師が通用口の向かいのビルにあったのを撮った写真。「最前線の英雄たち、ありがとう。がんばってね」とあります。日本の感染初期に院内感染がおきた上野の永寿病院。クルーズ船騒動の直後の対応不慣れや、PCR検査の遅さもあり感染が拡がりました。ここは血液疾患を持つ人や進行中や抗がん剤投与中のがん患者など抵抗力のない人々が多く入院していたため43人という死者をだし、職員も多数感染しました。バッシングをした人々もいたことでしょう。それでもここで子供に会うこともできず、家に帰れずにホテルに泊まったりと苦闘した看護師たちは「頑張れ、永寿病院 地元有志一同」の横断幕に涙したと言います。

ナショナルジオグラフィックス誌より
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8/20 エアコンの役割は除湿

 日本の夏の暑さは世界的にも独特で「暑くなると湿度も上がり」ますが、世界では暑くなると湿度が下がるのが普通で、日本の暑さとはやや異なります。大型ビルの冷房設計をする専門家たちは、湿度を何%とは言わず何グラムと言います。これは空気1㎏(1mx1mx 0,83m)が何グラムの水蒸気をもっているかの数値ですが、日本の冬の乾燥した空気は2g程度まで下がる一方、夏には20gを超える程になります。人の体は暑くなるとまず血行を増やして体の中心部の温度を体表へ送り出して冷やそうとします。それでも足らないと次は皮膚から水分を蒸発させて冷却しようとして汗を分泌します。注射の消毒アルコールを塗るとスーッとする原理ですが、空気が乾いていれば水分が蒸発して冷却効果が得られますが、湿度が高いとうまく蒸発せず、汗はべたべたと皮膚を濡らします。汗で肌が濡れた状態は蒸発できずに冷却効果がない状態です。うちわや扇風機で風を作ると蒸発が促進されるので、涼しさを作れますが、多湿ではその効果も限られます。結局、エアコンで湿度を減らすしかないのです。冷房というといかにも温度を下げるようですが、本当は湿度を下げるほうがはるかに効果的で、実際エアコンの電気代の半分以上は除湿に消費されます。平均家庭のエネルギー消費の中で冷房の分は2%しかありません。もっとエアコンを運転して、不快さを取り除き頭をすっきりさせ活動の能率を上げるのが推奨できる暮らしです。

用途別家庭エネルギー消費 意外に少ないエアコン用エネルギー消費
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8/1 パンデミックに山伏の護符

 1918年夏から20年末にかけてスペイン風邪が猛威を振るいました。時あたかも第1次大戦の真っただ中、おまけに今日のようにウィルスを詳細に解析することも感染防止をすることも未だできない時代だったので、まさにパンデミックになりました。当時の世界人口18~20億人のうち5億人が感染、死者数は1,700万~1億人と推定され、災害・戦争を含め短期間にこれほど多くの死者を出した例はありません。日本での感染数は約2,400万人、死者は40万人と推定されています。病原体は09年流行のH1N1インフルエンザウィルスの亜種でした。当時、日本には山岳修行によって霊力を身につけたとする「山伏」と言われる人々が、山に限らず里での庶民の信仰とも関わっていたようで、この山伏が当時の世界的な災いから守ってくれる護符を売り歩いた証拠を発見しました。愛知県知立市で5代続く和菓子屋、都築屋の建物は江戸時代からのものでここには昔山伏が張り付けていったスペイン風邪除けの護符として、「アワビの殻」が入り口に張り付けてあり、護符のおかげか都築屋さんは今も美味しい和菓子を作り続けています。しかし問題は、スペイン風邪より恐ろしい区画整理によって、この江戸時代からの東海道五十三次宿場の歴史的建物が取り壊されることです。先の大戦の爆撃で破壊された建物のガレキを拾って歴史的建物を再構築した欧州諸国を見るにつけ、自国の文化遺産を粗末にする国には明るい未来はないという思いがつのります。
 
都築屋入口に貼ってある感染防止の「アワビの殻」
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7/7 家庭で気候変動と闘う

 地球温暖化の影響は暖冬、漁獲激減、風水害などと身近に迫っています。西欧と違って日本人は遠い世界のことのように思っているようですが、日本は気候変動の影響を最も強く受ける国の一つです。私達も気候変動との闘いはすべきでないでしょうか。日本では独特の「お風呂に入る」習慣があるため毎日多量のお湯を使います。そのため、日本家庭の「湯沸かし」エネルギー消費は西欧諸国と比較して抜群に大きく、例えばドイツの家庭の3倍近くお湯を使います。これを気候変動の点からみると、お湯沸かしによって1世帯が1年間で排出するCO2は1.2トン少々になります。これは通常のガス給湯器を使った場合で、エコキュートでは家庭ではCO2を出さない代わりに発電所でこれ以上のCO2を排出します。戸建て住宅は約3千万棟、それらが1年に排出する3千3百万トンのCO2が地球を温暖化しています。そこで、試しに戸建て住宅の2軒に1軒がやや大型の太陽熱温水器を設置したとすると、年間のお湯沸かしの60%程をまかなってくれる、と言うことは、年間1千万トンのCO2排出削減をしてくれます。日本の家庭部門のCO2排出量1.9億トンは増加傾向にあるので、この削減の寄与は決して僅かなものではありません。ちなみにチェルノブイリ発電所事故の放射能汚染を経験したドイツは、風力発電などを急加速させたと同時に、太陽熱温水器の急速な普及に努めた結果、今では30年前の200倍以上が設置され、温暖化と闘っています。

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7/1 エチオピアの森林再生活動

 サハラ砂漠南部の半乾燥地帯エチオピアは、100年前全土の1/3が森に覆われていましたが、伐採の結果今や5%以下に減ってしまいました。森が無くなると表層の土が失われ植物も育ちにくくなり、その結果気候変動の影響を強く受けるようになります。この悪循環を断ち切り地球温暖化に抵抗できるようにと、エチオピアでは何年も前から四国に匹敵するほどの面積の荒廃した土地を再生させることに成功しています。劣化地再生の専門家マケレ大学サラ・バーレン教授はアフリカオリーブの植林を推進しています。昔、旱魃は約10年ごとに起きたのですが最近は5年ごとに起きるようになった、私達は旱魃が来ても社会が機能できるようにしなくてはならない、とバーレン教授。雨が降ったら一滴残らず捕え、環境を修復することが必須です。木々は水滴を捕えて蓄え、川や池を再生させます。こうしてエチオピア北部では壮大な面積の再緑化をしました。これには追加の良いことがあります。森は大気中のCO2を吸収し、自らの体として固定化し、同時に酸素を放出します。だからアマゾンなど原生林は「地球の肺」とも言われます。工業化諸国や企業が目標のCO2削減にどうしても足りないと、森林を保有する途上国などからそのCO2削減効果を買う、カーボンオフセットという国際的な仕組みがあり、エチオピアは森林再生活動の成果により昨年は33,000ユーロを入手し、地元に学校を建てたり貯水池を作ったりに使いました。CO2削減の良いお手本と言えます。 

植林苗を説明するバーレン教授(BBC)
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6月 コロナ時代の戸建て住宅

 緊急事態宣言があろうがなかろうが、コロナ時代とあっては世界中で憂鬱なStay Homeが避けられません。それでも、マンションの部屋に留まるのと、ささやかながらも庭のある戸建て住宅に留まるのとでは違います。それこそが戸建て住宅に住む特権なのですが、日頃多忙な日々を送っていると、なかなか庭をいじる気になれません。逆に土は汚いとか、草が生えてうっとうしいとか、思う人もいます。ですが、筆者宅ではほんの2㎡の菜園で一冬食べるほどの野菜を栽培できます。さて、あなたの庭は土がカチカチに固くてスコップも入らないのでは? でも挑戦しましょう、Stay Homeの時ですから。では備中鍬を手に入れましょう。少々重いのですが、これなら固い土にでも突き刺さるので深さ20㎝程度の溝を掘ります。運動不足の解消には文句なしですが腰に来るからギックリ腰に気を付けて。掘った土は脇によけておいて、この溝に生ごみを全部放り込み土をかけます。貴重な「肥料の元」を回収ごみに捨てるのは勿体ないです。お茶やコーヒーの殻も魚の骨も食べ残しも、落ち葉も雑草もなんでも埋めますが、鳥の骨や貝殻はやめましょう。特にプラスチック片を入れないようにします。二、三か月後に掘ると全部分解しています。これを繰り返していると土は次第にふかふかになるので、ここに種をまいたり苗を植えたりすれば後は収穫を待つだけです。こうして育てた野菜はスーパーの野菜とは全然別物なのに驚かされるでしょう。
 
オクラの苗 オクラは簡単にできます   備中鍬はこんなもの
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5/25 コロナ 頭が固い日本の検査体制

 韓国では一時新興宗教団体を中心に大感染が拡がりました。この時韓国政府は一気にPCR検査を国中で行い、「ドライブスルー検査」まで発明し「検査で手一杯」状態になり、日本のメディアは検査のやりすぎで医療崩壊とバカにしましたが、今やこの検査データをもとに大幅な規制緩和が始まり人々は街に出始め、韓国モデルは世界のお手本と言われています。海外の研究機関で働く多くの研究者から「PCR検査数が少なすぎる」「途上国以下」と指摘されるように、日本のPCR検査数は今や海外メディアの話題に上がるほど少ないのです。出来るだけ窓口でお断りしよう、という日本的お役人主義かもしれませんが、相談したら検査不要とされ自宅待機中に重症化などという例も聞かれます。人口千人当たりの検査数はイタリア、ドイツなど30件以上に対し日本は1.5件、ベトナムやエクアドルより少ないのです。専門家の手と日数を要する難しい検査と言いますが、長崎大学・キャノン等が開発した手法では40分で答えが出るそうで、停泊していたクルーズ船の船員の検査に使われました。ニューヨークでは唾液で検査しますが、唾液の採取は鼻の奥から粘液をとるよりも採取者の感染の危険が少ないのです。日本の感染者数は少ないのですが、検査数が少ないから発見が少ないのかも。検査なしで本当の感染数は分かりません。感染データなしにやたらと自粛では一体何時になったら活動再開ができるが分かりません。ところで、出来損ないのマスクを配るなら、医療関係者にN95マスクなど防御具を配布すべきですね。

https://ourworldindata.org/covid-testing
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5月 コロナには石鹸がいちばん

 COVID19(新型コロナウィルス)など大感染になると人々はあらゆる化学洗浄剤を買いあさるのですが、その多くは不要または無効で、石鹸と水が最も強力な手段であることは昔から変わらない、とナショナルジオグラフィック誌。手指消毒剤のようなアルコール消毒剤は濃度70%以上が有効で購入時には濃度を確認することが大切です。漂白剤に使う次亜塩素酸ナトリウムも人気らしいけれど金属を腐食するし、吸いすぎると呼吸器系に有害、ケンブリッジ大学のウィルス学者G氏は「ハエを叩くのに棍棒を使うようなもの」と言っているとか。昨今、下のようなCOVID19の姿を見る機会が多いのですが、遺伝情報を包んだ本体とその外周を取り巻く脂質の膜でできています。突起の生えた外側の膜をエンヴェロープと言い、インフルエンザや風疹、エイズなどこの仲間です。コロナは体外に放り出されても段ボール上なら丸一日、プラスチック上では3日生き延びますが、この脂質の外套を壊すとウィルスは死にます。ノロやポリオなどはエンヴェロープを持たないタイプもありこの方が始末が悪いそうです。コロナなどの外套は脂質ですから、石鹸で洗えば溶けてしまいます。人は外出時にいろいろなものを触り、その手で無意識に目や口など顔に触るためウィルスを体内に入れるのですが、そこで石鹸で手を洗うことが最良の防御となります。ちなみにWHOはマスクに防御力は殆どない、むしろ飛沫を飛ばすのを防ぐものだと言っています。

AFP通信によるイラスト
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4月 家庭で新型コロナと闘う

 新型コロナウィルス(COVID19)の拡大防止のために「3つの密」を避ける必要が強調されています。気密性の高い空間、密集、密接です。一方で外出もできるだけ避けようというのですが、では家に留まったとしてそこは「気密的空間」ではないのでしょうか。これには住宅の「換気」が大切な役割を果たします。2003年の建築基準法改正で、すべての住宅に24時間運転の換気装置装備が義務付けられましたが、以前も警告したように、安価でかついい加減な換気装置が一般に流布したおかげで、換気装置のスイッチが切られたり、外気を取り込む給気口が塞がれていたりする例が大変多いのです。そのため本来の「一日24時間、家の中の空気を一時間当たり半分づつ入れ替える」換気が法律を改正までしたのに行われていない例が多いのです。あなたの家は大丈夫?2003年前に建てられた家には換気装置がないので、意識してときどき窓を開け家内の空気を入れ替えします。うちは浴室換気扇を運転しているから大丈夫、というのはダメ。換気扇が動いていても、外気を取り込む適切な給気口がないからです。もう一つ、換気装置のある人の落とし穴。給気口についているフィルターが埃で詰まって給気できない例も多いので定期的に掃除が必要です。花粉が入る?どのみち給気口のフィルターで花粉は止まりません。花粉症には市販薬「アレジオン」など屋内外を問わずよく効くようです。

壁の給気口 これを塞いではいけない一覧へ戻る

3/12 世界の若者が温暖化防止デモ

 近年の過激な台風や大雨、死者も出る猛暑、近寄らなくなったサンマ、11月以来北海道より広い面積を焼いたオーストラリアの山火事等々地球温暖化を身近に感じさせる事象には事欠かない昨今です。世界の科学者たちの見解は人間活動によるCO2急増が原因と指摘し、中でも石炭燃焼によるCO2は世界の温暖化ガス排出の40%を占めます。欧州は温暖化問題には関心が高く、一向に手を打とうとしない為政者たちに抗議するスウェーデンの高校生グレタ・トゥンベリの呼びかけは広く世界の若者の心を動かしています。グレタは国連気候行動サミットやCOP25気候変動枠組み条約締約国会議に招かれ、世界の若者に連帯を呼びかけ、これに呼応して温暖化対策促進を訴える「気候ストライキ」には世界で4百万人以上がデモに参加したといいます。ある新聞のニューヨーク特派員は、地下鉄から地上に出たら身動きできないほど若者が溢れていたと言います。ちなみにニューヨーク市は子供たちが学校を休んで集会に参加するときは罰しないと決めていました。筆者が心配するのは、この時日本でどれほどの抗議集会が行われたかです。少なくとも日本のメディアは何も報じていません。COP25 に参加した小泉環境大臣は、アジア諸国の石炭火力発電所建設を支援すると打ち上げて、温暖化対策に否定的な国に贈られる炭素賞を2つも貰いました。メディアも欧米メディアを見習って温暖化問題啓蒙にもっと努めなくては存在価値なしです。

ニューヨーク市の気候ストライキ ニューヨークタイムズ誌一覧へ戻る

3月 冬の乾燥

 冬になると多くの人を悩ませるのが乾燥です。これは日本の気候の特徴で、冬は大陸の高気圧の影響下に入り、大陸から乾燥した風が来ます。夏は逆に主に太平洋高気圧によって暖かい湿った空気が来ます。重さ約1㎏の空気は縦横1m奥行83㎝です。夏はこの1㎏の空気に約20gr以上水分があり、これが日本独特の蒸し暑さのもとになるのですが、冬には4grとかもっと少ししかありません。5℃で4grの外気は湿度75%ですがこれを家の中に取り込んで21℃に暖房すると湿度は24%に下がります。これが暖房すると乾燥する理由ですが、室内には人が生活するので水蒸気が発散され湿度は上がります。適正な換気をしながら暖房している部屋はふつう30~40%になります。そうすると日本ではテレビなどが乾燥し過ぎと大騒ぎして加湿を薦めますが、ヨーロッパなどはこの湿度が当たり前で誰も騒ぎません。実際、WHOは健康的住環境として30%以上を推奨しますし、パリやミラノの娘さんもお肌パサパサではありません。それよりも換気を止めて外気給気を止め、加湿器を運転することのほうが、ダニの発生や化学生成物の充満、結露の発生、湿った布団などはるかに有害です。筆者の身内で、冬にダニのせいで小児喘息になりかかった幼児がいます。乾燥で痒みが出る人は尿素入り保湿クリームがとても効果があります。湿度30%を恐れないで、決して換気装置を止めてしまったり換気給気口を塞いだりしないで健康的な生活をしましょう。

一家に1台必須!
正確に湿度を測るドイツTESTO社の湿度計

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2/12 アパレル産業の持続可能化

 ロンドンでファッションショーが開かれたとき、その外ではZARAやユニクロなどファストファッションの真のコストを世に人に気付いてもらおうという抗議集会が開かれていました。(何かと言うとすぐ街頭で抗議活動をするのは西洋のとても良い気風だと思います。)ファストファッションのお陰で人々は気楽にファッションを手に入れるようになったけれど、今や世界では毎年8百億もの衣料が生産され短期間着用されただけで捨てられています。アパレル業界は世界最悪の地球汚染産業で石油と農作物を大量消費します。衣料品の半分は綿が使われていますが、2万ℓの水を使って綿1kg、これでTシャツとジーパン各1しかできません。これにあるスウェーデンの会社が挑戦して成果を上げています。アメリカなどから金具類を取り除いて送られてきデニムが細かく砕かれ、糸など綿以外の繊維を除去され、次いで塩素を使わない薬剤で色を抜き洗浄しパルプ状になり、これから糸を紡ぎ布に再生されます。これから更に数回再生を繰り返すことができます。この布は2014年にファッションショーで紹介され、それから4年で年間7千トン生産の工場になっています。という事は、この動きが世界に広がろうという事を意味します。この会社にはご存じのH&Mも投資しており、近々H&Mの店頭にこの繊維でできた商品が並ぶことになります。
 綿の栽培よりも染色工程はもっと環境に有害で、年間20億トンもの水が(日本では処理されていますが)流され生物を殺し海に流れ込みます。1㎏のコットンを染めるのに150ℓの水が使われます。ある研究所では、これを染料ではなくバクテリアの染色力でやろうという研究が進んでいます。まだ先は長そうですが。こうして地球を守ろうという動きが着々と実行に移されてゆくのはさすがに地球温暖化と騒ぐ欧州だけあります。
BBCより ジーンズから再生したコットン
興味のある方は renewcell.com で検索

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2月 札幌の屋内空気質

 日本では今や工場からの大規模な大気汚染は無くなり、繁忙な道路の直近など特に大気汚染のひどい場所を除き、「屋内の大気は屋外の大気より汚れています」。殆どの人は一日20時間以上、屋外で仕事をする人でも約半分は屋内で生活するのでこれは問題です。屋内空気の汚染現在は、家具などから発生するホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機化合物)やファンヒーターなど燃焼暖房機の排気は分かり易いですが、調理による排気の危険性を指摘する研究者もいます。食品を加熱したときCO2や水蒸気や僅かながら一酸化炭素が発生するほか、肉などの焼ける匂いとともに発がん性のあるPAHsという有機化合物が生成されると言うのです。匂いは化学生成物ですから。 札幌の住宅の空気質調査によれば、紫外線によって生じるオゾンは夏も冬も外気には同じようにあるのですが、屋内空気をみると冬に少なくなります。これは冬閉め切って部屋の換気が適正になされていないことを示しています。同様に、夏のほうが屋内で多く発生するはずのVOC類も冬のほうが多かった。これも換気欠如です。知らないうちに気密性が高まった住宅ですが、換気装置がない家が殆ど、新しい家で装備されていても正しく使われていない家が多いのです。家族の健康を守るため再点検しましょう。調理排気をきちんと排気する同時吸排気型の台所換気扇は稀にしかありません。お宅の換気扇が同時給排気でなかったら運転するときは近くの窓を少し開けましょう。
同時給排気レンジフードファンのしくみ

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1/30 ケニアのバラ

 日本では馴染みが薄いですが、西洋では誕生から墓場まであらゆる場面で切り花の需要があります。切り花の交易は古代エジプト始まり、ローマ人がヨーロッパに広げました。珍しい花は貴重品になり1700年代、オランダで花の温室での量産が始まり、20世紀には世界の花産業の中心になりました。1970年代以降、切り花の国際交易が急伸し、20年で15倍の産業になります。その中心、オランダの花市場では毎日2千万本の売買が、ズラッと並んだコンピューターの前で世界中の買い手が競りをします。このオランダの市場支配が脅かされ始めました。英国セレブの結婚式で、父親が胸につけるのは薫り高いサマーローズとされていますが、今やこのバラがケニアの農園から運ばれているのです。近年、ケニアのバラの価値が非常に上がっていて、ケニアは花の輸出では世界3位、エチオピア、コロンビア、エクアドルの4国で世界生花市場の半分を占めます。温室に暖房は要らず、日照時間が長く、持続的な生産に持ってこいです。経験を積んだ管理者が丁寧に育て、採るとすぐ2℃の倉庫に入れ、選別梱包した高級バラなどを世界60ヵ国に出荷します。ケニアの切り花は30年で10倍に成長、関連産業に200万人以上が従事し、国の経済に毎年8億ドル貢献します。ナイロビ空港の拡大で、今やケニアのバラがキューヨーク・ロンドンや、東京六本木ヒルズの花屋さんに並び、1本0.5$のバラが14$の高級バラになります。例えばTAMBUZI ROSE と検索してみてください。
BBCワールドニュースより

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1月 24時間換気の正しい理解を

 人が体に取り込むものの最大のものは空気で、一日に16㎏位。水や食料はそれぞれ1.5kg以下なのでどれほど多いか分かります。しかもその空気の8割近くは家の中の空気です。では、その屋内空気は屋外空気とどちらの空気質が悪いでしょうか?殆んどの調査研究は、特定な地域以外では、屋内空気が悪いと指摘します。ファンヒーターやタバコなどは最悪ですが、そうでなくても、人が排出するCO2や水蒸気、家具などから出る揮発性有機化合物、掃除の粉塵、ダニ、洗剤の揮発成分、料理で発生する匂いなど。料理で生成される多環芳香族炭化水素(PAHs)危険性を指摘する人もいます。昔の家は隙間風家の中の空気は毎時2回以上入替っていましたが、その後家の気密性が高くなりました。そこで2003年に建築法規で「24時間換気システム」の装備が義務付けされ、家の空気を毎時半分づつ入れ替えます。以後の建物にはすべて装備され、シックハウスという言葉がメディアを騒がせなくなったのもこのころからです。ところが、現実は換気装置が正しく役に立っていない例が非常に多いのです。原因は、居住者が上に述べた24時間換気の必要性を理解していないことで、換気装置を装備した家の多くで、①換気ファンのスイッチを切っている、②給気口を閉じてしまう、のいずれかで換気システムを殺している例があまりにも多いことに驚かされます。筆者は、換気ファンにスイッチを設けないこと、給気口は決して閉じないこと、をお勧めします。

    換気不要の昔の家        換気装置装備の今の家

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